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はじめに
『GIG MINDSET ギグ・マインドセットーー副業時代の人材活用』は、デル、アマゾン、マイクロソフトなどのIT大手企業での経験後独立をしたポール・エステスによって執筆された書籍です。原著の、『Gig Mindset: Reclaim Your Time, Reinvent Your Career, and Ride the Next Wave of Disruption 』は、2020年1月に出版され、日本ではアルクから2021年3月に出版されました。 Topcoder社のCEOであるマイクモリスが、エキスパートアドバイザーとして本書に登場していましたので、簡単ではありますが、本書の紹介をしたいと思います。◆ ギグ・エコノミーの浸透
クラウドソーシングやギグ・エコノミーといったキーワードはUberやair b&bなどのコンシューマ向けのサービスで広く知られてきました。また、「ギグ・エコノミー」は、2019年にメリアル・ウェブスター辞典にも掲載されるようになり、一般用語として英語圏において浸透してきているようです。 本書では、アメリカにおけるギグ・エコノミーの浸透具合がいくつか紹介されています。アメリカの労働人口のほぼ40パーセントが、4割以上の収入をギグワークで得ている。
今後5年間で、アメリカの成人労働人口の52パーセントが、独立業務請負人になるか、その経験を持つこのように、既に多くが企業に所属せずに収入を得ており、今後もこのような働き方は広がっていく傾向にあるようです。現状は、おそらくUberやair b&bなどのコンシューマー向け市場が多くを占めているとは思いますが、今後エンタープライズ領域での活用が加速する可能性があるのではないでしょうか。
◆ 『ギグ・マインドセット』とは
本書では、ギグエコノミーと、それによって人々の働き方がどのように様変わりしたかを学んでもらう。フリーランサーを起用して自分の時間と能力を拡大するメリットを概説する。そして、本書で紹介する手法が──日々のタスクから企業のプロジェクトまで──どのように僕やエキスパートアドバイザーたちの生活を変えたかを、体験者の目線で紹介する。さらに最も重要なこととして、あなたがこの仕事の仕方をスタートさせ、継続し、変えていく枠組みの作り方を伝授する。本書では、著者であるポール・エステス自身がフルにギグ・エコノミーを活用した実践をもとに、ギグワーカーとのコラボレーションするメソッドとして、T.I.D.E.を提唱しています。T.I.D.E.は、Taskify(タスク化する)、Identify(特定・認識する)、Delegate(委託する)、Evolve(進化する)の頭文字をとったものです。 また、エキスパートアドバイザーとして、Topcoder社 CEOのマイクモリス、NASAのセンター・オブ・エクセレンス・フォー・コラボレーティブ・イノベーションの副所長スティーブ・レイダー、GE(ゼネラル・エレクトリック)のオープンイノベーション・イニシアティブのダイアン・フィンクハウゼン、スクライブ・メディアの共同創業者のタッカー・マックスなど、ギグ・エコノミーをふんだんに活用している企業のリーダーへのインタビューが含まれています。