はじめに
Okta社の年次イベントOktane 21が4月6日から8日の3日間開催されていました(ウェブサイト)。様々なセッションが実施されたようで、セッション動画が公開されていました。
TC3は、『デジタル顧客接点トータルサービス』を提供しており、アイデンティティ管理の領域でも特にCustomer Identify and Access Management(CIAM)の領域に注力しています。今回は、Oktane21でのOkta社によるデモセッションの内容をスクリーンショットとともに日本語で紹介したいと思います。デモはすごくわかりやすいので、英語ですがぜひ一度見てただけるとよいかと思います。
デモ内容の紹介
このデモ動画では、MunchBox(注:Munchはスナックを意味する)という架空のSnack as a Service(スナックをウェブから注文ができるというサービス)をより利便性を良くするにあたっていかに迅速に他システムと連携させることができるかを紹介しています。
冒頭では、プロダクトオーナーを称して、Danielleさんからビジネス要求を提示しています。E-commerceのフロントページ、そして登録者のログイン分析この2点が挙げられています。(3点目に記載されているExec Lunchesは特に言及がなかったと思います)
それを聞いた開発担当者のMicahさん。以下のスライドで要件を実現するための要素をを提示しつつ、「こんな要件では要求通りの期日にリリースすることなんて難しいと思うよ」と。
具体的には、今回の要件を実現するには、Mixpanel(分析ツール)とHubspot(CRM)との連携がが必要であり、まずAPIについて学習を行ってから実装を行う必要があると伝えます。開発者が新たに何かを接続するのがビジネスサイドからは簡単な作業に思われがち雰囲気が感じ取れます。
いやいや違うよと、Danielleさん。Oktaを使えばAPIの詳細について学ぶことなくできるはずです。
具体的に見ていこうということで、Workflows機能が紹介されます。共有されている画面をみて一目瞭然かと思いますが、Hubspotと検索しただけで、Workflow上の連携がすることができます。
今回の要件にあう、HubspotとMixpanelをWorkflowに導入完了した画面が以下です。具体的にはOktaでユーザーが作成されたら、自動的にMixpanelとHubspotに同じ情報が作成され、連携されるというユースケースです。
これが実装できると、1つの要件であるトラフィック分析ができるようになりました。プロダクトオーナーのDanielleさんが嬉しそうにしています笑。スライドでは、その分析結果が表示されていますが、薄緑の部分はBotによる不正アクセスです。これをしっかり対処しなければならないようです。
またあわせて、左上のグラフがコンバージョンレートを表していますが、低くなってきています。こちらを経営層がみたら大問題になってしまいますので、早めに対処しなければならないようです。
Oktaでは、デフォルトで脅威をログする機能が備わっており(Okta Threat Insights)、それを活用することも可能ですし、Fastlyなどのような外部のBot検知サービスと連携して対処することも可能です。
この画面では、OktaでBotと思わしきものからアクセスされているログです。
Fastlyともすでに連携されています。
このBotをはじく設定をAPIで修正します。現在はこの設定ではAuditとなっているため、Botを検出してもログしているだけです。これをBlockモードに変更します。
すると以下の画面のようにOktaとfastlyが連携していることがわかるほか、アクセス拒否ができています。
次のシーンに移ります。実際にユーザーが使う体験を紹介しています。以下のスクリーンショットのようにスナックを選択肢の中から選び、カートに入れることができるようなアプリケーションです。
ログインの画面では、パスワードを入力するのではなく、メールで受信したリンクをクリックすることで(マジックリングを活用)ログインすることができます。
開発者が本来集中すべきことにフォーカスしてスムーズに開発ができるとともに、ユーザー側にとってもログインを含めた良いユーザー体験を提要することができることがこのデモではわかりました。
最後の締めくくりとして、プロダクトオーナーのDanielleさんはこれらの改善により新規アカウント作成が46%増加したこと、悪意のあるアクセスが50%削減したこと、売上が20%向上、開発者の生産性向上として開発時間が62%短縮などのビジネス指標をあげています。
おわりに
顧客接点のデジタル化はますます重要視されているとともに、それに伴う開発工数は膨大になりがちです。またログイン周りの開発や運用には莫大な人的リソースがかかっているユーザーの方が多くいらっしゃいます。OktaのようにSDKやAPIが準備されていたり、Okta Integration Networkのようなエコシステムを持つプラットフォームを活用することで、アイデンティティ管理周りの工数を減らすことができ、本来開発者がやるべき仕事に集中することができます。
TC3ではOktaを始め、顧客接点のデジタル化を継続的に推進するために、『顧客接点デジタル化トータルサービス』を提供しています。UI/UXの企画から開発、Oktaを活用したアイデンティティ管理までトータルにご支援致します。
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