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はじめに

前回の『2020 State of DevOps Reportで新たに提唱された プラットフォームモデルについて知る』でご紹介した、『LeanとDevOpsの科学』では、ビジネスパフォーマンスの高い企業がどのような実践をしているか、5つのカテゴリに分類される24のケーパビリティとしてまとめています。 バージョン管理、テスト自動化、疎結合のアーキテクチャ、言葉だけみると単純そうに聞こえますし、これらの全体像は漠然と理解できたとしても、具体的にどこから手を付け始めようかと迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。今回はいつ公開されたか分からないのですが、自社がどの位置づけかを把握し、優先度高く取り組むべき領域をかんたんに診断してくれる「DORA DevOps Quick Check」をご紹介します。 DORAとは、DevOps Research and Assessment の略称で、DevOpsの導入状況と企業のパフォーマンスを調査した、”State of DevOps Survey”の調査及び結果報告書を取りまとめる組織です。2018年よりGoogle Cloudとの協業が始まっていたようです(参考)。

◆ DORA DevOps Quick Checkとは?

DORA DevOps Quick Checkとは、その名の通り、クイックにDevOpsの進捗具合を見える化する診断ツールです、回答内容に応じておすすめのドキュメントを提示してくれます。 見ていただくとすぐに分かりますが、DORA DevOps Quick Checkでは、以下の5つの項目に回答するだけで、業界観点含めてパフォーマンスが高い企業郡に属するのか、低い企業群に属するのかを可視化することができます。(以下、スクリーンショットの図を参照)
  • リードタイム
  • デプロイ頻度
  • リストアまでの時間
  • 変更失敗率
  • 業種
DORA DevOps Quick Check - 001

5つの項目回答後のイメージ

また、その結果とともに、どの領域を取り組むべきかというアドバイスもでてきます。今回の場合、「継続的テスト」、「クラウドインフラ」「コードのメンテナンス性」が表示されています。また、”Help me Prioritize”をクリックすると、もう一歩踏み込んだ質問項目が表示されます。 DORA DevOps Quick Check - 003 すべて回答を行うと、まず初めに手を付けるべき領域が提示されます。今回のケースでは、以下のスクリーンショットのように、「継続的テスト」が注力すべき領域(Key Focus Area)として表示され、View Solutionをクリックすると「継続的テスト」に関するドキュメントページへ遷移されます。 DORA DevOps Quick Check - 002

◆ おわりに

このように、質問に答えていくことで、企業としてハイパフォーマーに位置するか、ローパフォーマーに位置するかの俯瞰的な情報から、ITとしてどのような項目に取り組まなければならないかを簡単に理解することができます。 これが完璧かどうかはわかりませんが、ある程度の指標になるかと思います。中々どの領域から進めたらいいか分からないケースも多々ありますので、このアンケート結果をもとに自社のDevOps導入の指針にする、あるいは、DevOpsの推進途中で悩んだ際には一度このアンケートに答えてみて、ヒントを得る、というかたちで利用するのはありかもしれません。 ぜひ一度試してみてください。 ▶ DORA DevOps Quick Check ◆2月10日実施セミナー資料配布中! 2021年2月10日にSB C&S様との共同セミナーを開催されました。このセミナーでは、DevOps導入の初期フェーズをまさに現在進められているお客様の事例をご紹介致しました。こちらから当日ご紹介しました資料ダウンロードいただけます。 2月10日 DevOpsセミナー
TC3について TC3はTC3はクラウド基盤、データサイエンス、ブロックチェーンなどの先端技術、そしてウェブ・モバイルアプリケーションの4つのテクノロジー領域に対して、グローバル開発者コミュニティであるTopcoderをはじめとしたGigを活用した独自の共創プロジェクトマネジメント手法により、お客様のクイックウィンを実現するための技術コンサルティングサービスを提供しています(Topcoderサービスについて, 独自の手法GigAgileについて)。
キャッチ画像は  Glenn Carstens-Peters on Unsplash を活用させていただきました。