2022年からホットになっているWEB3界隈ですが、TC3も注目しているDAO(Decentralized Autonomous Organization)についていくつかのソースを紹介しながら、DAOについての理解を深めていきたいと思います。
ちなみに、TC3では、Gig Economyとの共創のうえでDAOに近い動き方でソフトウェア開発を日々行っています。エンジニアが正当に評価され、中間的な仕事をなくすことにより、依頼側も支払った価値にみあった成果物を手に入れられる世界観を目指しています。
DAOとはなにか?
DAOを解説するまえに、Web3についても簡単に触れる必要があるでしょう。
イーサリアム財団が運営するethereum.orgによると、Web3のコアエッセンスとして以下の4つが挙げられています。いわゆるプラットフォーム型で、特定の企業がデータ、ID管理、お金を流通させるのではなく、分散化していく方向性がWeb3の世界感です。
- decentralized: 分散化されていること。
- permissionless: パーミッションレスである。誰でも平等に参加可能。
- native payments: 暗号通貨のような独自の決済手段を持つ。
- trustless: トラストレスである。第三者機関ではなく、インセンティブや経済メカニズムを活用する。
参考:https://ethereum.org/en/web3/
そのような分散型の世界観の中で、DAOとは具体的にどういうことなのでしょうか?
「DAO Landscape」によると、以下の側面があると述べられています。
- ガバナンスでメンバーに発言権を与える
- ヒエラルキーをフラット化し、流動的なワークストリームを構築する。
- コアミッションの達成のための資源配分
具体例として同サイトによると、金額やメンバーの人数に限らずDAOと呼べます。
- 10人のTelegramグループで1ETHを持っていればDAO
- 10万以上のトークン保持者により支えられる、合計10億ドルの資産をもったDeFi*プロトコルはDAO*DeFi(分散型金融)
上記にあるように、ミッションが定義されており、それに同意したメンバーが集まる。メンバーは階層的組織ではなく、発言によりガバナンスが行われる、ということになります。また、そこに金融資産が付随し、ミッション達成のためにメンバーに配布されるというところも特徴でしょう。
政府・官公庁も注目するDAO
昨年7月に省内横断組織として「大臣官房Web3.0政策推進室」が設置されたことの影響もあり、12月に経済産業省より「Web3.0事業環境整備の考え方」としてレポートが公開されています。こちらでもDAOについて取り上げられており、Web3周辺はもちろんDAOについても法整備なども含めて行政機関としての取り組みも始まりそうです。
DAO型組織は、組織のビジョンに共感した個人が地理的制約を超えて集まり貢献するコミュニティであり、誰でも貢献の度合いに応じたトークン報酬を受け取る契約が結べるもの。この特徴が、多様な職能をもつ主体的なプロジェクト参加者を増やし、プロジェクトの成長を容易にする可能性がある。
※DAO型の組織形態は、提供サービスでブロックチェーン技術を使わない企業でも活用は可能なもの。
Web3.0事業環境整備の考え方
こちらの記述によると、DAO”型”組織とあえて、”DAO”ではない呼び方にしていることが気になりますが、地理的制約を超えた自律分散型組織という定義の仕方をしています。
国としても情報収集や法整備に向けた課題整理を行っているWeb3やDAOについて簡単ですがご紹介しました。次回は、経済産業省とデジタル庁がまとめているレポートを元にDAOについてもう少し踏み込んでご紹介したいと思います。
おわりに
TC3は「Gig Innovated.」のスローガンを掲げ、ギグ・エコノミーとの共創を通してソフトウェア開発やAI開発を支援する会社です。ギグ・エコノミーとの共創による開発には、ツール、プロセスなどの観点で様々な課題も存在しています。プロダクト開発もクローズドで進めており、Betaユーザーなども募集中です!(参考:プロダクトサイト)
また、このような世界を一緒に作っていく仲間をTC3では募集していますので、カジュアル面談などお気軽にお問い合わせください!(参考:リクルートサイト)